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福田 竜生; 水木 純一郎; 池内 和彦*; 山田 和芳*; Baron, A. Q. R.*; 筒井 智嗣*
Physical Review B, 71(6), p.060501_1 - 060501_4, 2005/02
被引用回数:58 パーセンタイル:86.2(Materials Science, Multidisciplinary)LaSrCuO (=0.12, 0.29)のX線非弾性散乱実験を行い、[100]方向へのCu-O伸縮フォノンを調べた。このLOフォノンモードは、の増加に伴い、0.15でエネルギーの低下(ソフトニング)が存在することが中性子散乱実験によりわかっていたが、今回、=0.29の試料ではソフトニングが回復していることがわかった。=0.29は超伝導相が抑制され、典型金属相になっている。これは、このLOフォノンモードと超伝導との一対一対応があることを示唆する結果である。
松田 雅昌; 藤田 全基*; 山田 和芳*; Birgeneau, R. J.*; 遠藤 康夫*; 白根 元*
Physical Review B, 66(17), p.174508_1 - 174508_6, 2002/11
被引用回数:11 パーセンタイル:50.69(Materials Science, Multidisciplinary)これまでの中性子散乱実験の結果から、LaSrCuO低ホール濃度領域(0x0.055)のスピングラス相においては斜めストライプ構造を反映していると思われる静的秩序が存在することがわかっている。われわれはこの相でどのような磁場効果が見られるかを調べるために中性子散乱実験を行った。x=0.014, 0.024の試料における磁場効果(H//CuO面)を調べたところ、磁場の増加とともに磁気反射強度が徐々に減少することがわかった。系統的な実験を行った結果、これはLaCuOで見られるような非対称(Dzyaloshinski-Moriya)相互作用に起因している可能性が強いことがわかった。つまり、磁場中でスピンの回転が起こりスピン構造が変わるために、(1, 0, 0)付近の強度が減少していると考えられる。この結果はスピングラス相においても一軸性の磁気異方性が存在することを示している。また、磁場中で非整合磁気ピークの非整合度やピーク幅がほとんど変化していないことから、この非整合性は磁気相互作用に起因するのではなく、電荷秩序によって引き起こされている可能性が強いことがわかった。上述の磁気相互作用はスピンの方向を決定したり静的秩序を安定化するために働いていると考えられる。
松田 雅昌; 藤田 全基*; 山田 和芳*; Birgeneau, R. J.*; 遠藤 康夫*; 白根 元*
Physical Review B, 65(13), p.134515_1 - 134515_6, 2002/04
被引用回数:140 パーセンタイル:96.61(Materials Science, Multidisciplinary)LaSrCuO低ホール濃度領域(0.02x0.055)における磁性を調べるために詳細な中性子散乱実験が行われてきた。その結果、この絶縁スピングラス領域において非整合磁気ピークの現れる位置が超伝導相(水平ストライプ構造)で観測される位置と比べて(,)を中心に45度回転しており、斜めストライプ構造を反映していることが明らかになった。次のステップとして、われわれは、さらに低ホール濃度領域(0x0.02)における磁気相関を調べるために中性子散乱実験を行った。このホール濃度領域では、室温から温度を下げていくとまず反強磁性磁気秩序が起こる。さらに温度を下げていくと30K付近で磁気秩序領域の一部が斜めストライプ相関を持つクラスタースピングラス相に置き換わることが明らかになった。非整合度の値からスピングラス領域のホール濃度を見積もると0x0.02の領域でほぼ2%であった。また、散乱強度からスピングラス領域の大きさ(体積分率)を見積もるとxが0から0.02に増加する際に体積分率が0から1にほぼ比例して変化することがわかった。これらの結果を総合して考えると、LaSrCuO(0x0.02)では30K以下でホール濃度が~0%の領域と~2%の領域に相分離し、ホール濃度の増加とともに2%の領域が増大すると考えられる。
松田 雅昌; Birgeneau, R. J.*; 遠藤 康夫*; 藤田 全基*; 平賀 晴弘*; Kastner, M. A.*; 白根 元*; 脇本 秀一*; 山田 和芳*
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.46 - 48, 2001/05
最近の詳細な研究により、絶縁相におけるスピングラス相の静的磁気相関が非整合的であることが明らかになった。ただし、弾性磁気ピークの位置は、超伝導相で見られる位置と比べて45度回転している。水平ストライプモデルからの類推から、この構造はストライプが斜方晶の軸方向(正方晶の軸の対角線方向)に進む斜めストライプであると考えられる。また、絶縁相におけるスピンダイミクスの研究も行い、その結果、低温、低エネルギーでは磁気相関は斜めストライプであると考えられる。また、絶縁層におけるスピンダイナミクスの研究も行い、その結果、低温、低エネルギーでは磁気相関は斜めストライプであるが、高温、高エネルギーではLaCuOと定性的に同じ磁気相関が見られることがわかった。
片野 進; 佐藤 真直*; 山田 和芳*; 鈴木 栄男*; 深瀬 哲郎*; 山田 和芳*
Physical Review B, 62(22), p.R14677 - R14680, 2000/12
被引用回数:142 パーセンタイル:97.07(Materials Science, Multidisciplinary)超伝導転移温度12KをもつLaSrCuO(x=0.12)において超伝導と共存する反強磁性相関に対する磁場効果を、中性子弾性散乱実験によって調べた。CuO面に垂直にかけた10テスラの磁場で超伝導は強く抑制される一方、反強磁性ピークの強度は、10テスラで零磁場に比べて50%も増大することが明らかになった。この結果は、磁場によるスピンのゆらぎの抑制として理解できる。
佐々木 祐二
Analytical Sciences, 15, p.421 - 425, 1999/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Analytical)銅の不安定イオン種、CuO,Cuの測定に関する湿式化学分析法を用いて、試料ペレット表面から内部へのこれらイオンの分布状態を調べた。セラミック法で調製した試料のCuO/Cu total比は表面に低く、そして内部に向かって徐々に増加する特徴を持つことがわかった。一方YBaCuO試料中のCu/Cu total比はほぼ均一であった。陽極定電位電解を施したLaCuO試料は電解しないものに比べて非常に高い酸化状態を示した。電解処理したLaCuO試料表面及びバルク組成のCuO/Cu total比は超伝導特性に影響を与えることが確認された。
佐々木 祐二
Electrochimica Acta, 42(12), p.1915 - 1920, 1997/00
被引用回数:2 パーセンタイル:12.18(Electrochemistry)電解酸化処理して超伝導特性がより向上したLaCuO超伝導物質の酸化状態をフロークーロメトリーを基礎とする湿式化学分析法で決定した。電解後の試料バルクの酸化状態の比、CuO/Cu total (Xb)は電位と電解磁化に強く依存した。また再電解によるXbの低減も観察した。溶液とLaCuOとの電極反応を水素、酸素発生を伴う、酸性中ではCuO+2HeCu+HO、アルカリ溶液中ではCuO+HO+eCu+2OHと推定した。これら試料の超伝導特性を測定し、それはXbとともに増加することを確認した。
佐々木 祐二; Wuryanto*; 武石 秀世
Analytical Sciences, 12, p.499 - 501, 1996/06
被引用回数:1 パーセンタイル:5.9(Chemistry, Analytical)アルカリ水酸化物の溶融塩沿中で合成したLaMCuO超伝導物質(M=アルカリ金属)は、磁化率、結晶構造、組成及び高酸化状態、CuO、の濃度測定などによって調べられた。LaMCuO試料中のCuO濃度は同じxの値を持つ。LaSrCuO試料のそれよりも高く、そしてLaNaCuO試料の超伝導特性が最も高いことを明らかにした。
芝内 孝禎*; 北野 晴久*; 前田 京剛*; 朝岡 秀人; 武 殿彦*; 志垣 一郎*; 木村 剛*; 岸尾 光二*; 和泉 恭子*; 鈴木 専弥*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 65(10), p.3266 - 3273, 1996/00
被引用回数:16 パーセンタイル:71.31(Physics, Multidisciplinary)表面インピーダンスZは、超伝導体の電気学的測定に最も基本的な物理量であり、特に、その虚部(表面リアクタンス)は磁場侵入長入を与える。またそれは交流の電気伝導度の別の表現になっておりZの詳細な研究は、超伝導ギャップの対称性を判断する上で欠かせない。しかし現在に至るまで良質な単結晶が得られていなかったための温度依存性等の実験が混乱した状況にある。そこで我々は高純度・高品質なYBaCuO,BiSrCaCuO,LaSrCuOを用い、表面インピーダンス測定を行った。その結果、磁場侵入長の低温の温度依存性、準粒子非弾性散乱の緩和時間等、超伝導特性を明らかにした。
竹内 修一*; 今澤 智恵子*; 片野 進; 加藤 雅恒*; 小野 泰弘*; 梶谷 剛*; 小池 洋二*
Physica C, 263(1-4), p.298 - 301, 1996/00
被引用回数:4 パーセンタイル:29.07(Physics, Applied)LaBaCuOのx=1/8近傍における超伝導の強い抑制の原因を明らかにする目的で、daを一部Biで置換した系に対して、中性子回折実験と熱電能の測定を行った。この結果、Bi置換量は増大とともに、CuO面の結晶構造の歪みと熱電能の異常は小さくなる一方、超伝導転移温度は上昇することがわかった。これにより、LaBaCuOのx=1/8近傍での超伝導の抑制は、構造相転移にともなう構造歪みと結びついた電子状態の異常に起因していると結論づけることができる。
石田 武和*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; 数又 幸生*; 野田 健治; 武居 文彦*
Proc. of 8th Int. Workshop on Critical Currents in Superconductors, 0, p.313 - 316, 1996/00
包晶反応を利用し作製した高純度、高品質の双晶YBaCuO結晶を用い、磁気トルク測定、複素帯磁率測定を行った。ab面内の磁気トルク測定において、自由エネルギーの極小、つまり双相境界が強いピンニングセンターになり得ることの証明を得た。また、複素帯磁率測定の結果はKimモデルとのよい一致をみた。このことはウィークリングがJcに関係すること、双相境界がウィークリンクとして作用していることを示す。
佐々木 祐二
Analytical Sciences, 11, p.1005 - 1008, 1995/12
被引用回数:1 パーセンタイル:7.46(Chemistry, Analytical)酸化物超伝導物質、LaCuOとLaSrCuOペレット試料中のCuO濃度と分布状態が2段に連結したカラム電極を用いるフロークーロメトリーにより測定された。ペレット試料のCuO濃度は試料の熱処理条件には依存せず、一方ペレット表面から内部に向うCuOの分布状態は熱処理に依存した。酸素気流中で処理を行った試料はその表面において、CuO濃度の高い部分があることが分かり、その部分の超伝導特性は内部のそれと比べて1.2~1.3倍高いことが認められた。
片野 進; 上田 寛*; 林 昭彦*; 毛利 信男*
Physica B; Condensed Matter, 213-214, p.81 - 83, 1995/00
被引用回数:2 パーセンタイル:18.62(Physics, Condensed Matter)Srを置換したLaBaCuO(x=0.125)の構造相転移と超電導の相関を調べるため、中性子回折実験と帯磁率の測定を行った。この結果、低温での結晶構造はSr置換とともに急激に正方晶から斜方晶へと変化することがわかった。この変化にともなって、超電導転移温度が急激に増大する。本研究によって結晶構造と超電導の強い相関がより明確になった。構造変化の中では、特に銅と頂点酸素のボンド長が大きく減少することがわかった。
毛利 信男*; 高井 満*; 富岡 明*; 小川 信二*; 上田 寛*; 高橋 博樹*; 片野 進
J. Supercond., 7(5), p.819 - 821, 1994/10
LaBaCuOの超電導は低温での正方晶構造の出現によって強く抑制される。この超電導と結晶構造の関連をより明確にするために、x=0.125の試料に圧力を印加し、超電導特性の変化を調べた。この結果、転移温度Tは0.5GPaまでほとんど一定であるが、この圧力以上では圧力とともに大きく増大し、1.5GPaでほぼ一定値になることがわかった。最近の中性子回折実験によれば、正方晶構造が0.6GPa付近で消失することが示されている。従ってここで得られた実験結果は、構造相転移が超電導と強い相関を持つことを明確に示している。
岡安 悟; 数又 幸生; 田中 功*; 児島 弛直*
Physica B; Condensed Matter, 194-196, p.1881 - 1882, 1994/00
被引用回数:4 パーセンタイル:34.32(Physics, Condensed Matter)酸化物超伝導体LaSrCuO単結晶に電子線を照射して超伝導特性の変化を比べた。照射により約100ppmの点状欠陥が試料中に導入された。非可逆曲線及びヒステリシスの測定から、この照射はCuO面間に流れる超伝導電流を減らしていることがわかった。また、磁束クリープによる活性化エネルギーはg(T)lnJに比例していることがわかった。ここでg(T)は(1-T/Tc)という関数である。
小林 淳史*; 小池 洋二*; 片野 進; 舩橋 達; 梶谷 剛*; 川口 勉*; 加藤 雅恒*; 野地 尚*; 齋藤 好民*
Physica B; Condensed Matter, 194-196, p.1945 - 1946, 1994/00
被引用回数:6 パーセンタイル:44.48(Physics, Condensed Matter)LaNdSrCuOの低温正方晶相(TLT相)におけるCuO面の変形を中性子回折実験により調べた。この結果、斜方晶的変形はx=0.115で最大になることが明らかになった。これは超電導転移温度Tがこのx=0.115で最低になることとよく対応している。従ってTLT相での超電導の抑制は構造相転移の転移温度の高さ自体よりも、CuO面の変形の大きさに依存していると結論できる。
芝内 孝禎*; 北野 晴久*; 前田 京剛*; 為ヶ井 強*; 内野倉 國光*; 木村 剛*; 岸尾 光二*; 朝岡 秀人; 武居 文彦*
Physica C, 235-240, p.1819 - 1820, 1994/00
被引用回数:2 パーセンタイル:20.8(Physics, Applied)LaSrxCuO(LSCO)、YBaCuO(YBCO)に関するCuO面に垂直な浸入長、伝導率を表面インピーダンスZをもとに決定した。LSCO単結晶において(T)がCuO面内方向の浸入長(T)と異なり、また酸素欠損の存在する全てのYBCO単結晶においてTc以下の超伝導状態での(T)の増加が見られる一方、(T)の急激な減少が観測された。これらの結果は超伝導状態におけるCuO面内と垂直方向と異なる電気力学特性を持つことを示している。
岡安 悟; 数又 幸生; 田中 功*; 兒嶋 弘直*
Superconductors, Surfaces and Superlattices (Trans. of Materials Research Soc. Jpn., Vol. 19A), 0, p.421 - 424, 1994/00
LaSrCuO単結晶に3MeVの電子線を210e/cm照射した。照射は室温、空気中で行った。この照射でおよそ100ppmの点状欠陥が結晶中に導入された。超伝導転移温度は36Kで照射によっても変化しなかった。照射前後で磁化の時間変化をSQUI-D磁化測定装置を用いて測定した。これらの緩和率を用いて、実効的な活性化エネルギーを臨界電流密度の関数として求めた。照射前後どちらのデータも活性化エネルギーは同じlnJの依存性を持っていて、U(J,H)=const.g(T)ln(J/Jc)/Hの形で表される。ここでg(T)は(1-T/Tc)で表される。nは別の非可逆曲線の測定で求めたべきを用いる。
片野 進; 舩橋 達; 毛利 信男*; 上田 寛*; Fernandez-Baca, J. A.*
Physical Review B, 48(9), p.6569 - 6574, 1993/09
被引用回数:35 パーセンタイル:84.07(Materials Science, Multidisciplinary)LaBaCuO(x=0.125)の構造相移転と超伝導に対する圧力効果を調べた。高圧下の中性子回折実験は、圧力下で低温正方晶相が急激に不安定になることを示した。一方、バルクの超伝導はこの低温正方晶が消失する圧力以上で、顕著な増大を示した。以上の事実から、この系の超伝導の強い抑制と低温での正方晶転移が密接に関連していることが明らかになった。
片野 進; Fernandez-Baca, J. A.*; 舩橋 達; 毛利 信男*; 上田 寛*; 古賀 珪一*
Physica C, 214, p.64 - 72, 1993/00
被引用回数:27 パーセンタイル:79.03(Physics, Applied)LaBaCuO(0.03≦x≦0.24)の結晶構造を高分解能中性子粉末回折法によって、xの関数として系統的に調べた。この結果、超伝導転移と対応してCuO面内の銅と酸素のボンド長がxとともに線型に減少することが明らかになった。さらに、x=0.125の試料では超伝導が強く抑制されるが、この超伝導特性と低温での結晶構造の変化との関連も調べた。